ミュージシャンの政治発言と音楽の良さは分けるべきか話題
自分の大好きなミュージシャンや俳優が政治的に同意し難い発言をしたとき、それを無理やり擁護するファンというのは多い。美的忠誠を政治的判断に優先させるということなのだろう。両者を切り離して「あいつの音楽は最高だけど政治的主張はクソ」と普通に言える社会にするのが大人の仕事やと思っている
多くの聴衆が自分の美的忠誠と政治的主張を切り離して考えられなくて好きな音楽家の下らん政治的主張に流されちゃうのって端的に「美的に」未熟でさあ、そんな社会だから面白え音楽が出てこないというか未然に潰されるわけよ!と音楽学者としてはかねてより考えております。音楽ってまんま政治だからさ
モリッシーとかクラプトンとか誰でもいいけどさ(椎名林檎でもいい)自分の音楽の政治的効果を正確に認識してなくてそれと食い違う政治的主張を音楽ではなく言葉で未熟についゆうてしまう音楽家とか腐るほどおる。その辺をときほぐして整理して位置付けてあげるのが音楽批評家や音楽学者のおしごと
たとえばクラプトンのレイシズム発言は一人の人間として批判されるべきで、彼の音楽は別個に批評されるべきだろう。「こういうことを言う人の音楽は価値がない」というシンプルな「人と音楽の同一化思考」は、麻薬で捕まったミュージシャンの音源を流通禁止にするのと論理的に同型です
「クラプトンはレイシスト発言したからその音楽もレイシズム」というシンプルな思考は、例えばSkrewdriverの音楽とクラプトンの音楽を区別できなくする。音楽家の政治的主張と音楽の政治的主張の区別ができない人は多い。まあ音楽批評家… https://t.co/OZNc2x2A1O
んでオレがこう書いたのを「あ、〇〇さん批判されてるけど悪くなかったんや!」とシンプルに「勝ち負け」思考で理解する頭のシンプルな方々は絶望するほど多いしそんなクソリプも沢山つくだろう。美的なものと政治的なものの峻別。人と作品の峻別。人文学教育てそんな一人一人を説諭する終わらない仕事
逆もそうだよね。むしろ逆の人ほど「自分はわかってる」と信じ込んでて何もわかってないんです。「自分は政治的に正しいから自分の感覚に反するものは間違っている」と信じ込んでいる馬鹿はとても多い。このツイート読んでいる貴方のことです。念のためゆうとくけどオレも何もわかってねえよ当たり前よ
みんなの反応
みんなが許せないミュージシャンたち
@smasuda 同感です。坂本龍一の音楽は最高だけど政治的主張は底が浅いです。芸術家と言うのは感受性が高く理想主義的なところがあるので、芸術家の政治的主張はたいてい非現実的ですね。
@smasuda 「あいつの音楽は最高だけど政治的主張はクソ」…私にとってのすぎやまこういち氏ですね。
@smasuda そうですね。サトウハチローの詩は素晴らしいが人間としては妻子を捨てたカスです。どっちも本当のことで、そのまま受け入れるしかありません。そういうことです。
@smasuda ワーグナーには殺られるけど、優生思想と権威主義の嫌らしさ、ナチとの関連はクソですものね。
@smasuda 昔、北朝鮮の音楽に興味を持った時期に、政治的主張はともかく音楽を楽しむために鑑賞会をやりたいと言ったら、持ちかけた人全員から「やるなら(予定が空いてたら)行くけど、でも止めといた方がいい」と言われました。今だとどうですかね。
ミュージシャンの政治発言で音楽を買えなくなることも
@smasuda 「レイシストに金を払いたくないからコイツの楽曲は買わない」というのは成立するかと思います。私はあるミュージシャンの曲や歌い方は好きなのですが、買うことはできなくなりました。
やっぱり政治発言と音楽は分けられない人も
@smasuda 俳優はわからないけど、ミュージシャンはまず惹かれない。だってミュージシャンは思想を表現してるでしょ?
@smasuda 俳優はわからないけど、ミュージシャンはまず惹かれない。だってミュージシャンは思想を表現してるでしょ?
@smasuda @levinassien ではクソリプ行きます。例えば好きなアーティストが例えばレイシストなりヘイターだとわかると、別だとは思うけど、もう余り聴いたり見たりしたくなくなるね。考えの正しいアーティストもいるわけだからそっちをひいきにしたくなるね、人情として。
まとめ
こういう「作品と作者の関係」に関心がある人は、古い本ですが佐々木健一『作品の哲学』https://t.co/bdQUwXZp9e 読むといいよ。専門書ですがオレらの稚拙な考えはほぼ網羅され高度に検証されている。特に「作品の質が低い… https://t.co/2jdHnCph9t